ご本尊
当山のご本尊は一願成就愛鷹不動明王(お不動さま)です。
(不動明王は、護摩祈祷を行う多くの寺院で本尊としてお祀りされています。)
お不動さまは、密教の中心に位置する根本教主である大日如来が、この世に生きる全ての人々をお救いになられる為に、忿怒の形相で現れたお姿です。
その名のとおり揺るぐことのないお心と智慧をもって人々を護りお救い下さる仏さまです。
その険しい形相は、決死の覚悟で人々をお救いとする姿であり、苦悩や煩悩を焼き尽くす為の炎(迦楼羅焔)を身に纏い、右手には迷いを断ち切るための剣(利剣)を持ち、左手には人々を導くための縄(羂索)を持っておられます。
一願成就愛鷹不動明王さまは、一心に祈りを捧げる人々の苦悩を除き、一願成就へと導いて下さるご本尊さまです。
東原5号墳
東原は古くから古墳の存在が知られていましたが、多くは開墾等によって墳丘が削土されるなど破壊され、その実態はあまり知られていませんでした。しかし、昭和47年に東原ニュータウン建設に伴ない、4基の古墳が確認され、その後、昭和56年7月に宝珠院大本堂建設の際、本古墳が発見され、過去に4基の古墳が発見されていることから東原5号墳と名づけられました。
墳丘は大半がすでに失われていましたが、検出された周溝径から推測すると規模は20メートル前後と思われます。主体部は横穴式石室で、玄室(古墳の内部主体の最奥の部分で遺骸を納める室)は全長6.6メートル、幅は奥壁で1メートル、中央で0.7メートル、開口部で0.8メートルであった。高さは1.1~1.2メートルで、床一面に小礫がしかれていました。
遺物は玄室内から武器類、装身具類、羨道(えんどう=横穴式石室で玄室の前に通じている部分)周辺から須恵器等が出土しています。特に奥壁から1メートルほどの範囲で鉄鏃(てつぞく=鉄製のやじり)が一面に検出しその数はおおよそ50点を数えました。
古墳時代後期(6世紀後半から7世紀前半)に造られたと推定され、被葬者はこの地方の豪族であったと考えられます。
昭和56年(1981年)沼津市教育委員会が発掘調査したものを、原寸の1/2縮尺で宝珠院敷地内に復元し永久保存としています。